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猫ののどにひっかかるもの-いやホント生死にかかわるし。 [ハナ御殿]

IMG_2163.jpg

夜の10時を過ぎたころ、
遅めの夕ご飯を食べにきたハナちゃんの様子があまりにおかしい。
口の周りが土で汚れてる。
そして、時折口の周囲をかきむしってる。

ごはんは食べたいのに、牛乳を一口なめただけで、苦悶の表情でのどをかきむしり、
ごはんの容器をひっくり返してしまう。

どうやら、のどか上あごに何かが引っかかっているらしい。
取りたいけど、取れない。
でも、取らないと何も食べられない。
何も食べなくても、そのままの状態でも結構苦しいようだ。
げぇげぇ言って、舌を極限まで出して爪を口にあてている。

人でいうと、のどに魚の骨がひっかかってる感じ?
ハナちゃんなら、ねずみの頭蓋骨とか?
それにしても、ちょっと苦しさが尋常ではなさそう。

かといって、こっちが口をこじ開けてのどの奥を見ることなど不可能。
とりあえず呼吸はできてるようだから、窒息の心配はない。

しばらく様子と見ていると、自力で牛乳を口に入れる方法を見出したらしく、
かなりの時間をかけて、なんとか牛乳だけは飲み干した。
でも、固形物はどんなに小さなかたまりでもだめ。
カリカリの小粒一つも無理。
ひゅんひゅん言ってるけど、どうしてやりようもない。

普段はあまりたべないけど、「ちゅ~る」なら、流動食としていけるかなと思い、
さらに水でのばして置いてみると、
これも、だいぶ時間をかけてなんとか食べた。
それでも、固形は無理。

ぐったりして寝てる。
でも、時折口の周りをかきむしり、
とても苦しそう。
そして、明らかにお腹は空いている。

この状態が続くなら、明日の朝一番でお医者さんかと、覚悟を決めた。
(万札が飛んでいく覚悟ですけどね140;1034)

この日は、それでも夜中に外出し、
明け方に帰ってきた。
そして、ごはんのおねだり。
ふと見ると、昨夜食べられなかったはずのカリカリが空っぽ。
そこで、いつもの固形のごはんを出してやると、
なんと完食。
口元もかきむしらない。

この様子を見たら誰だって、
あら、何かの拍子に刺さってたものが取れたんだ、と思うじゃない?
ラッキー、って。

食後は、満足したのか所定の場所で寝てるし。
良かった良かった。
でも、何が刺さってたのかしらね。

それから3時間。

ハナちゃんがむっくり起き出して、コホン。
すると、何かが足元にポロン。
それが、コレ。

2IMG_2179.jpg

固い植物の茎又は枝。
しかも、3cmごえ。
これが横の状態でのどにかかってたってこと!?

固形物食べたらズレたのか?
ちょっとズレたから固形物が食べられたのか?
そもそもなぜ、このようなものがのどに横にひっかかる?
すべては謎であるが、
これが出てから初めて、
寝息をたてて寝始めた、一番上の写真のように。

今度こそホントに良かった良かった。

で、思い出した。
この子の場合は、棒状で横だったから、少なくとも呼吸はできた。

でも、呼吸ができないものが、のどにかかることもある。
いや、実際にあった。

うちに昔いた柴犬雑種のりくちゃん(享年16歳)は、
大好物が「焼いたおもち」だった(それ自体、ちょっとヘンかもしれない)。
しかも豆餅に目がない。

オーブントースターでおもちを焼き出すと、
わくわく、うろうろ。
焼けたおもち(熱いぞ)を、両手で挟んで、ちょっとずつのばしては食べる。
もう十年以上それを続けている、ベテランの「もち食い犬」だった。
今の時代なら、是非動画に撮って残したいところであったが・・・

それが老犬真っ只中の14歳(人間年齢だと72歳位)のとき、
突然、床をのたうち回って苦しみだした。
そう、「もちがのどにかかった」状態である。
七転八倒。
白目を剥いて、みてるだけでやばい状況である。
でも、20キロ近い、老犬とはいえ、歯も抜けていない犬である。
窒息してるから、口はきつく閉じられている。
しかも夜。
飼い主による救済は果てしなく難しそうである。
近くに獣医などなく、かつこの年令まで一度も医者に通ったことはない。
だいたい、車に乗るのか?
(生まれてこのかた、車に乗っのはまだ6ヶ月目のただ一回。その時はひどい車酔いで大変だったが・・・)

家族全員途方にくれ、犬の力が弱ったころに醤油と掃除機か?
と、準備を初めたころ、
「出た!」
犬が、自力で餅を吐き出した。
すごい。
エライ。

その日から、餅を口にしなくなったのは、言うまでもない。
(いや、人なら「性懲りもなく」ということがあるが・・・)

ハナちゃんは、半野良でしょっちゅうケンカもすれば、獲物も狩る、野生豊かな猫である。
りくちゃんは、田舎の山奥のお家で生まれた(お父さん不明の)正真正銘の雑種犬で、これまた野生の強い子であった。
小屋に繋がれた状態で、襲ってきた凶暴な犬(後日殺処分になった飼い犬さんでした)に全身噛まれても、自力で水だけ飲んで治したツワモノである。
死期を悟って、最後は自ら姿を消してしまった位である・・・・

やはり、野に生きる生き物が、自ら生きようとする力は強い。
恐れ入りました。





















タグ: 野良
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